音ゲー公募にはこうやって受かれ!
〜採用する立場から見る欲しい楽曲の特徴〜

こんにちは、ゆーたすと申します。

「ちくたくコンチェルト シンフォニア フォルテ」という
スマホ音楽ゲームの開発・運営を行なっている、同人サークル「龍獣楽団」の代表です。
今回はゲームの運営者として感じたこと、得られたことを共有できればと思います。

音楽ゲーム運用として一番やりごたえを感じるタスクの一つに「公募審査」があります。
たくさんの楽曲の中から採用枠数に楽曲を絞ることは、なかなか難しいです。
その審査において、私が重要だと考えている要素についてお話させていただきます。
全ての音楽ゲーム公募審査が、これから言う通りであるとは思っていませんが、
一意見として参考にしていただければと思います。

すぐに”始まる”

最初の数秒間がほぼFX音源から始まり、じわりじわりと始まっていくような楽曲。
Extend mix やクラブユースを前提としたトラックなら、それでもよいかも知れませんが
音ゲーマーはせっかちな所があると思っていて、出だしから「ワクワク」しないと
気持ちが盛り上がりません。最初の3秒以内に、まず一度ぐいっと「盛り上げ」が
必要と考えます。そのあとでじわじわしてくるのは、問題ないと思います。

展開の数が豊かである

音楽ゲームとして曲を飽きずに最後まで楽しむためには、展開の数が必要と考えます。
楽曲尺の相場としてはだいたい2分前後かと思いますが、その中にできるだけ多くの
パターンがあると、譜面傾向もどんどん変わっていけるので遊びごたえに繋がります。

シューティングゲームの敵キャラをイメージしてほしいのですが
似たようなパターンで編隊が来ると飽きてしまうのと同じです。

ゲームの「アクセント」を想定している

一番重要なのはやはりここではないかと思います。どんなに楽曲として魅力的でも
「このゲームでは遊びにくい」「譜面が作りにくい」場合は、採れない場合があります。
特に重要視すべきなのは、その音楽ゲームにおける「アクセント」要素に
絡められやすそうなリズムや旋律が、あるかどうかだと考えています。

「アクセント」要素とは、音楽ゲームの「メイン」の部分からかけ離れた場所にある
「メイン」の入力より、処理にエネルギーを要する要素のことを指しています。
下記に「メイン」と「アクセント」の一例を示します。

ゲーム名 メイン アクセント
beatmania 鍵盤 スクラッチ
reflec beat 判定にくるノート 3TOP
SOUND VOLTEX BTボタン・FXボタン アナログデバイス
CHUNITHM スライダー AIR-ACTION
dynamix 手前にくるノート 左右にくるノート
ちくたくコンチェルト 時計の盤面 パッポー

実際に意図通りの譜面を作ってもらえるかはわかりませんが、
自分自身で「このフレーズはこういう譜面にしてもらいたい」という想定を持って
楽曲のリズムや旋律を構築することが重要だと考えます。

なにより「アクセント」を意識して楽曲を作ってくれたことがうまく伝われば
「この楽曲はこのゲームのために作ってくれた楽曲なんだな」という
好印象を持ってもらえる可能性も高くなるのではと思っています。

まとめ

以上、自分が公募審査の際に重要視しているポイントになります。
音楽ゲームの種類もどんどん増えて、公募企画の数も多くなって
ご自身の楽曲を遊んでもらえるチャンスが増えてきたことと思います。
この記事で、あなたの楽曲が音楽ゲームに登場する一助になれば幸いです。

なお「ちくたく」でも、現在第6回楽曲公募を開催しております。
みなさまのご投稿をお待ちしております。

お読みいただき、どうもありがとうございました。
明日 12/3 の記事は @de0 さんになります。よろしくお願いいたします。